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大学を出て就職した人のうち、3年以内に最初の勤務先を離れた人はおよそ3割です。厚生労働省が毎年公表している新規学卒就職者の離職状況を年ごとに並べると、この水準が20年以上にわたってほとんど動いていないことが分かり、景気の良し悪しとの対応もはっきりしません。動かない、というところが読みどころ。

3年以内離職率の推移

令和3年3月に大学を卒業して就職した人の3年以内離職率は34.9%でした。前年の卒業者は32.3%、その前の年は31.5%。じわじわ上がっています。

とはいえ、この上下は数ポイントの幅に収まります。新卒の採用数が絞られた年も、採用が戻って売り手市場と言われた年も、3年以内離職率は3割の周りを行き来しただけで、景気の振れ幅から予想されるほど大きくは動きませんでした。

数字が動かないこと自体が、ひとつの発見です。

本文の内容を自分の職場に当てはめるなら、設問に答えたほうが早く済みます。

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学歴による差

高校を卒業して就職した人の3年以内離職率は、大学卒業者より数ポイント高い水準にあります。中学卒業者はさらに高い。この順序は毎年ほぼ変わりません。

差が生まれる理由は、この統計だけからは読めません。就く職種の分布、事業所の規模、採用のときに交わされた説明の量、入社後に任される仕事の幅。候補はいくつも挙がりますが、この調査が測っているのは離職の有無と時期だけであって、その背景にある条件を一緒に記録しているわけではないからです。

理由を知りたいなら、別の調査を見ることになります。

この数字で言えないこと

離職率は、辞めた人の割合です。辞めなかった人がどういう状態でいるかは、この数字にまったく入っていません。残った7割のなかに、条件が合わないまま留まっている人がどれだけいるのかは、この統計からは分からないままです。

集計の単位にも注意が要ります。3年以内離職率は就職から3年を追いかける数字なので、直近に卒業した人についてはまだ3年が経っておらず、最新年の数値が出そろうまでには公表からさらに数年を待つことになります。

事業所の規模による差は事業所の規模と早期離職で整理しました。読み方の注意点は離職率の読み方にあります。

自分の職場に当てはめる

3割は全国の平均です。自分の職場の数字ではありません。平均から離れているかを知りたいなら、離職率のような結果の数字を眺めるより先に、いま自分の職場で何がどれくらいの頻度で起きているかを、条件の単位で記録しておく必要があります。