年間休日の平均は、1企業平均で112.4日、労働者1人平均で116.6日。厚生労働省の令和7年就労条件総合調査が、令和6年1年間の実績として集計した値である。調査客体数6,448社のうち有効回答は3,820社、有効回答率59.2%。注意したいのは、同じ調査の中に平均と呼べる数字が2つ並んでいて、企業を単位に数えるか労働者を単位に数えるかで、結果が4.2日ずれることのほうである。
年間休日の平均は112.4日
公開 約 4 分

2つの平均は、数え方が違う
| 指標 | 令和7年調査 | 何を平均したか |
|---|---|---|
| 1企業平均年間休日総数 | 112.4日 | 企業において最も多くの労働者に適用される年間休日総数を、企業ごとに平均 |
| 労働者1人平均年間休日総数 | 116.6日 | 同じ日数を、適用される労働者数で加重平均 |
企業を1社1票で数えると112.4日、人を1人1票で数えると116.6日。後者が高く出るのは、休日の多い企業ほど抱える労働者が多く、加重平均を取ったときに日数の多い企業の値が全体を引き上げる形になるからである。求人や就業規則の数字と比べるなら前者、世の中の働き手がどれくらい休んでいるかを見るなら後者。どちらを「平均」と呼ぶかで、話が4日ずれる。
規模が大きいほど日数も多い
| 企業規模 | 1企業平均 | 労働者1人平均 |
|---|---|---|
| 1,000人以上 | 117.7日 | 118.9日 |
| 300〜999人 | 116.2日 | 118.1日 |
| 100〜299人 | 114.5日 | 115.8日 |
| 30〜99人 | 111.2日 | 112.4日 |
1企業平均で見ると、1,000人以上の117.7日と30〜99人の111.2日の差は6.5日。1週間強である。規模が小さくなるほど日数も下がり、4つの区分で順序が入れ替わる箇所はない。
労働者1人平均のほうも同じ向き。ただし1,000人以上の118.9日と300〜999人の118.1日の差は0.8日しかなく、1企業平均で見たときの1.5日の差(117.7日と116.2日)より縮んでいて、規模の大きい側では企業単位の集計と労働者単位の集計がほとんど同じ値に寄ってくる。
112日の会社が多いわけではない
休日総数の階級別に企業の割合を見ると、山は2つある。
| 年間休日総数 | 企業割合 |
|---|---|
| 69日以下 | 1.1% |
| 70〜79日 | 1.8% |
| 80〜89日 | 3.0% |
| 90〜99日 | 5.2% |
| 100〜109日 | 27.9% |
| 110〜119日 | 21.4% |
| 120〜129日 | 37.3% |
| 130日以上 | 2.0% |
もっとも多いのは120〜129日の37.3%、次が100〜109日の27.9%。平均値112.4日が入る110〜119日の帯は21.4%にとどまり、上下の帯より薄い。つまり、週休2日に祝日を足した水準の集団と、そこに届かない水準の集団が別々に厚みを持っていて、全体の平均はちょうどその谷の上に落ちている。112日前後の会社が標準的に多い、という読み方はできない。
99日以下の企業も合わせて11.1%ある(1.1+1.8+3.0+5.2)。1割強。この帯に入る企業では、年間休日が100日に届いていない。
前年からの動きは0.3日
令和6年調査では、1企業平均が112.1日、労働者1人平均が116.4日だった。令和7年調査はそれぞれ112.4日と116.6日なので、差は0.3日と0.2日。階級別では120〜129日が35.8%から37.3%へ、100〜109日が28.4%から27.9%へ動いた。小さい。
この数字で言えないこと
調査の対象は、常用労働者30人以上の民営企業である。29人以下は入っていない。
集計されているのは「企業において最も多くの労働者に適用される年間休日総数」で、就業規則などで定めた日数のほうである。実際にその日数を休めたかどうかは、この表からは読み取れない。同じ会社の中に交替制や短時間勤務など別の勤務形態があっても、拾われるのは多数派に適用される1つの数字だけなので、少数側に当たる人の日数は平均のどこにも反映されていない。
年次有給休暇は年間休日に含まれない。有給の付与日数と取得日数は同じ調査の別の表にあり、有給休暇の平均で整理した。求人の記載と突き合わせるときは、その数字が何を数えたものかを先に確かめたほうがいい。
産業別の集計は、この概況の第4表には載っていない。業種ごとの差を見るには統計表のほうを開く必要がある。





