年次有給休暇の取得率は66.9%。労働者1人あたりの付与日数18.1日に対して、実際に取得したのが12.1日だった。厚生労働省の令和7年就労条件総合調査が集計した、令和6年1年間の実績である。1984年までさかのぼれる同じ系列のなかで、この66.9%がいちばん高い。
有給取得率の平均66.9%、過去最高
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41年ぶんの数字を並べると
| 調査年 | 付与日数 | 取得日数 | 取得率 |
|---|---|---|---|
| 1984年 | 14.8日 | 8.2日 | 55.6% |
| 1993年 | 16.3日 | 9.1日 | 56.1% |
| 2005年 | 18.0日 | 8.4日 | 46.6% |
| 2019年 | 18.0日 | 9.4日 | 52.4% |
| 2022年 | 17.6日 | 10.3日 | 58.3% |
| 2023年 | 17.6日 | 10.9日 | 62.1% |
| 2024年 | 16.9日 | 11.0日 | 65.3% |
| 2025年 | 18.1日 | 12.1日 | 66.9% |
各行の値は、その調査年の前の1年間の実績を指す。2025年調査の66.9%は、2024年の1年間に休んだ日数から計算されている。
底は46.6%だった
系列でいちばん低いのは、2005年調査と2007年調査の46.6%。付与日数は18.0日と17.7日あったのに、取得日数のほうは8.4日と8.3日まで落ちていた。半分も使われていない。
1984年の55.6%から2007年の46.6%まで、20年以上かけて下がり続けた時期がある。取得率が下がったのは、取得日数が減ったからだけではない。同じ期間に付与日数が14.8日から17.7日へ2.9日ぶん増えていて、分母が伸びたぶんも率を押し下げているので、この23年の下落を「休まなくなった」という一言で片づけると、与えられる日数が増えた側の動きが説明から落ちる。
2019年からの7年で14.5ポイント
52.4%だった2019年調査から、2025年調査の66.9%まで、7年で14.5ポイント上がった。取得日数で見ると9.4日から12.1日へ、2.7日ぶんの増加。
2019年4月から、年10日以上の年次有給休暇が与えられる労働者について、年5日を取得させることが企業の義務になった。この5日は、2025年調査の付与日数18.1日に対して27.6%にあたる。66.9%のうち、どこからが本人の希望で取ったぶんなのかを、この集計から切り分けることはできない。
「平均」が指しているもの
この取得率は、労働者1人あたりの平均である。企業ごとの取得率を平均したものではなく、集計対象の労働者全体の取得日数計を付与日数計で割った値になる。
分母の付与日数に、前の年からの繰越日数は入っていない。繰り越した日数を使って休んだ人の日数は分子にだけ乗るので、繰越の多い職場では取得率が高めに出る。
産業や企業規模で切ると、平均のまわりの散らばりは大きい。産業別では宿泊業・飲食サービス業の50.7%から電気・ガス・熱供給・水道業の75.2%まで24.5ポイントの幅があり、企業規模別では4.1ポイントの差がついている。
この66.9%で言えないこと
調査の対象は、常用労働者30人以上の民営法人。30人未満の企業で働く人は入っていない。調査客体6,448社に対する有効回答は3,820社で、回答率は59.2%だった。
系列をそのままつなげない事情もある。本社の常用労働者で数えていた時期、会社組織の民営企業に限っていた時期、複合サービス事業を含む民営法人に広げたあとの時期と、調査対象の定義は2008年と2015年に変わっていて、それぞれ時系列比較用の試算値が別に計算されている。継ぎ目は2か所。
取得率は、休みの取りやすさを測った値ではない。休んだ日数を、与えられた日数で割った値である。与えられる日数が少ない職場では、同じ日数だけ休めば率は高く出る。
12.1日と、自分が休んだ日数
平均12.1日。自分が去年何日休んだかと並べると、上か下かはすぐ出る。
そのうえで、率には出てこないものが3つある。申請してから承認が返るまでの日数。取得日を自分で決められた回数と、時期をずらすよう言われた回数。休んだ日に仕事の連絡が来た回数。
同じ66.9%の職場でも、この3つは職場ごとに違う。4週ぶん書き留めると、日数以外の材料で休みの相談ができる。





