令和7年分(2025年)の民間給与実態統計調査で、「不動産業,物品賃貸業」で1年を通じて勤務した給与所得者の平均給与は512.5万円。全業種の平均486.6万円を25.9万円上回る。対象は127万6,793人。
ただし、平均の512.5万円と同じ額をもらっている人が真ん中にいるわけではない。給与階級ごとの人数を並べると、400万円以下に49.7%が入る。半数のラインは400万円台にある。
公開 約 5 分

令和7年分(2025年)の民間給与実態統計調査で、「不動産業,物品賃貸業」で1年を通じて勤務した給与所得者の平均給与は512.5万円。全業種の平均486.6万円を25.9万円上回る。対象は127万6,793人。
ただし、平均の512.5万円と同じ額をもらっている人が真ん中にいるわけではない。給与階級ごとの人数を並べると、400万円以下に49.7%が入る。半数のラインは400万円台にある。
| 給与階級 | 人数 | 構成比 | 累計 |
|---|---|---|---|
| 100万円以下 | 122,680人 | 9.6% | 9.6% |
| 100万円超200万円以下 | 181,193人 | 14.2% | 23.8% |
| 200万円超300万円以下 | 167,603人 | 13.1% | 36.9% |
| 300万円超400万円以下 | 162,593人 | 12.7% | 49.7% |
| 400万円超500万円以下 | 174,236人 | 13.6% | 63.3% |
| 500万円超600万円以下 | 122,583人 | 9.6% | 72.9% |
| 600万円超700万円以下 | 81,212人 | 6.4% | 79.3% |
| 700万円超800万円以下 | 67,542人 | 5.3% | 84.6% |
| 800万円超900万円以下 | 43,331人 | 3.4% | 87.9% |
| 900万円超1,000万円以下 | 37,389人 | 2.9% | 90.9% |
| 1,000万円超1,500万円以下 | 73,999人 | 5.8% | 96.7% |
| 1,500万円超2,000万円以下 | 21,753人 | 1.7% | 98.4% |
| 2,000万円超2,500万円以下 | 10,064人 | 0.8% | 99.2% |
| 2,500万円超 | 10,614人 | 0.8% | 100.0% |
1,000万円を超える人は11万6,430人で、全体の9.1%。この層の平均給与が1,206.8万円から4,533.4万円まで積み上がっていて、512.5万円という平均を押し上げている。
下の端も厚い。100万円以下が12万2,680人、200万円以下まで広げると30万3,873人。この2つの階級の平均年齢は56.7歳と60.4歳、平均勤続年数は12.4年と14.1年で、入ったばかりの人が低い階級に固まっているという形にはなっていない。長く在籍したうえで、この位置にいる。
この調査の業種は14分類で、不動産だけを切り出した区分は無い。物品賃貸業が同じ枠に入る。レンタル・リース業、自動車賃貸業、産業用機械の貸出しなども、この512.5万円に混ざっている。
売買仲介や賃貸仲介、デベロッパー、管理といった職種ごとの内訳も出ていない。この調査が集計しているのは、事業所が属する業種と給与階級の掛け合わせまでで、同じ事業所の中で誰がどの仕事をしているかは調査票に書かれないため、職種を軸にした数字はこの表から作れない。
| 区分 | 不動産業,物品賃貸業 | 全業種 |
|---|---|---|
| 平均給与 | 512.5万円 | 486.6万円 |
| 平均年齢 | 52.2歳 | 47.3歳 |
| 平均勤続年数 | 13.8年 | 12.5年 |
| 給与所得者数 | 127万6,793人 | 5,163万594人 |
年齢が4.9歳高く、勤続年数が1.3年長い。給与は年齢とともに上がる。25.9万円の差のうちどれだけが業種そのものの違いで、どれだけが年齢構成の違いなのかは、この表からは分けられない。
男性632.9万円(71万3,535人)、女性359.9万円(56万3,258人)。差は273.0万円。
年齢と勤続年数はほとんど変わらない。男性51.7歳・13.9年、女性52.9歳・13.7年。年齢の違いでは説明がつかない開きがある。
給与の内訳を見ると、男性は給料・手当544.6万円に賞与88.4万円、女性は給料・手当317.0万円に賞与42.9万円。賞与の差が45.5万円で、全体の差273.0万円の16.7%を占める。
業界の平均年収として800万円前後の数字が出回っている。あれは上場企業が有価証券報告書に載せた平均年間給与を集めた集計で、母集団が違う。
この調査が対象にしているのは、源泉徴収義務者から標本抽出した事業所に勤める給与所得者で、従事員1人の事業所から5,000人以上の事業所まで含む。不動産業の127万6,793人のうち、上場企業に勤めている人の割合は小さい。
どちらの数字も間違っていない。測っている集団が違うだけ。いま勤めている会社の給与水準を知りたいのか、それとも業界全体のどのあたりに自分がいるのかを知りたいのかで、当てはめる分布は変わってくる。後者なら、母集団の広いこちらの表。
給与に残業代は含まれる。同じ500万円でも、月の残業が40時間の人と定時で帰る人が同じ階級に入っている。インセンティブや歩合も給料・手当に合算されたうえで1年分の支給総額として報告されるので、固定給がいくらで変動分がいくらかという内訳は、この集計からは取り出せない。
集計対象は1年を通じて勤務した人に限られる。年の途中で入社した人、退職した人は別に数えられている。出入りの多い職場なら、集計に残るのは続けた人のほう。
中央値は公表されていない。累計の列から半数のラインが400万円台にあるとまでは言えるが、何万円かまでは特定できない。
同じ調査の別の業種はITの平均年収659万円、半数は600万円以下に、職種で絞った数字はコンサルの平均年収、近い職種で752万円にまとめてある。
いまの職場を記録する
記録する