1on1の効果として最も多く挙がったのは「上司と部下のコミュニケーション機会が増えた」で60.1%。答えたのは人事系の業務を担当している正社員936人で、面談を受けている本人ではない。リクルートマネジメントソリューションズが2022年1月に行った「1on1ミーティング導入の実態調査」の数字。
同じ調査で、課題の1位は「上司の面談スキルの不足」の47.2%。効果の項目と課題の項目が、同じ人たちの回答として並んでいる。
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1on1の効果として最も多く挙がったのは「上司と部下のコミュニケーション機会が増えた」で60.1%。答えたのは人事系の業務を担当している正社員936人で、面談を受けている本人ではない。リクルートマネジメントソリューションズが2022年1月に行った「1on1ミーティング導入の実態調査」の数字。
同じ調査で、課題の1位は「上司の面談スキルの不足」の47.2%。効果の項目と課題の項目が、同じ人たちの回答として並んでいる。
導入した企業の人事担当者が挙げた効果(複数回答)。
| 項目 | 割合 |
|---|---|
| 上司と部下のコミュニケーション機会が増えた | 60.1% |
| 部下のコンディションの把握ができている | 46.5% |
| 上司と部下の関係性が向上した | 40.9% |
| 本音で話せる関係になっている | 40.2% |
| 部下のモチベーションが向上した | 36.4% |
| 上司のモチベーションが向上した | 24.8% |
上の4つは、話す機会と関係の状態について。下の2つは、人の状態が動いたかどうか。前者が40%台から60%台に並ぶ一方で、モチベーションの側は36.4%と24.8%にとどまっている。
「会う回数が増えた」と「何かが変わった」のあいだに、20ポイント以上の段差がある。回数のほうは面談の記録を数えれば答えられるのに対して、部下のモチベーションが上がったかどうかは、何かを測る物差しを社内に持っていないかぎり判断できないので、段差の一部は答えやすさの差として出ている。
導入目的の上位は「社員の主体性・自律性の向上」で52.5%、「自律的キャリア形成の支援」で41.5%。
目的の側は主体性やキャリアに置かれている。ところが効果として最も多く挙がったのはコミュニケーション機会の増加で、目的に近い項目にあたる部下のモチベーション向上は36.4%にとどまり、半数の企業が掲げた目的と、実際に手元で観測できた変化とは別のところに着地している。
1on1を導入している企業は全体で約7割。規模で分けると差が出る。
| 従業員規模 | 導入率 |
|---|---|
| 3,000名以上 | 75.7% |
| 700〜2,999名 | 69.9% |
| 100〜699名 | 57.7% |
3,000名以上と100〜699名の差は18.0ポイント。導入企業のうち約6割(60.5%)は、この調査の3年以内に導入していた。2022年1月の時点で、多くの職場にとって1on1は始まって2〜3年の仕組みだった。
外部の事業者を使っている企業は33.6%。使っている場面は導入ガイダンスが63.4%、上司向けのスキル向上が60.1%、制度設計が58.7%で、制度の作り方と上司の研修までは外から入れているのに、実際に面談が回りはじめてからの実践支援は35.7%まで落ちる。
面談の頻度と、1回にどれくらい時間をかけているかの数字は1on1実施率55.7%は誰の数字かに別の調査からまとめた。
課題として挙がった上位2つ。上司の面談スキルの不足が47.2%、上司負荷の高まりが44.6%。
効果の1位が60.1%で、課題の1位が47.2%。同じ人事担当者が、上司と部下の会う機会は増えたと答えたその隣で、その機会を担っている上司の面談の技能が足りていないとも答えている。外部の事業者を使う場面の2位が「上司向けのスキル向上」60.1%だったのも、同じところを指している。
面談の質が上司の技能に依存しているなら、部下の側から見たときの当たり外れは大きくなる。同じ制度の下でも、誰の下にいるかで面談の中身が変わるという意味。
答えたのは人事系の業務を担当する正社員936人。面談を受けた部下でも、面談をした上司でもない。「効果があった」は、人事の立場から見た観測であって、部下本人の実感ではない。部下の側の満足度と困りごとは、別の調査をまとめた1on1実施率55.7%は誰の数字かにある。
時点は2022年1月。導入企業の6割が3年以内に始めたばかりだった時期の数字なので、その後に定着した職場と消えた職場の区別は、この調査からは出てこない。
対象は全国主要都市圏の企業。効果は複数回答なので、割合を足すと100を超える。1社の中でどれくらいの上司が実際に面談を続けているかも、この数字には入っていない。
そして、効果の項目はどれも人の判断で、測った値ではない。「コミュニケーション機会が増えた」に何回から何回への変化が対応するかは、回答者ごとに違う。
平均や割合を見ても、自分の面談がどうなっているかは出てこない。4週間ぶん記録すると、次の面談で出せる形になる。
4が0件のまま3か月続いているなら、この調査で36.4%だった「モチベーションが向上した」の外側にいる。回数と長さが足りているのに4が動かないなら、議題の作り方を変えるほうが先。何を持ち込むかは1on1で上司に何を話すか、3行で決めるに書いた。評価面談と1on1の線引きは1on1とは何をする面談かで分けている。
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